ポイント😐
- 「八橋」と書いて「やばせ」
- 呆れるほど進まない新スタジアム
- 得意技は問題の先送り
雲行きが怪しくなってきた
秋田県の人口減少率は日本一。県の人口は1956年の約135万人をピークに減少に転じ、現在は約93万人。すでにピーク時より大幅に減少していますが、近年はより一層加速しているようなので、かなりヤバい状況です。
さらに付け加えると、秋田県は自殺率の高さも日本一。
この不名誉な日本一を鑑みると、秋田県が相当生きづらい地域であることは間違いなさそうです。
県庁のはす向かい
スタジアムのある八橋(やばせ)運動公園は、秋田県庁のはす向かいにあります。
官公庁街に位置するおかげで路線バスが頻発しているので、ほぼ待ち時間無しでバスがやって来ます。
球技場から引っ越したものの…
2009シーズン終了後、TDKサッカー部がリーマンショックのあおりを受け廃部。クラブチームとして再出発したブラウブリッツ秋田は、2014シーズンよりJ3リーグに参戦しました。
八橋運動公園球技場を主に利用していたブラウブリッツですが、メインスタンドにしか観客席がない小さな球技場でJ2リーグの公式戦を開催するのは不可能です。
2017シーズンにJ3王者に輝きながらも、J2規格を満たすスタジアムを確保することができなかったブラウブリッツは、昇格することができませんでした。
この由々しき事態に、当然新スタジアム建設の声が高まります。
が、声は高まりながらも構想でストップ。
なかなか場所が決まらず、結局は球技場と同じ運動公園にある陸上競技場を改修することで、J2ライセンスを取得。その際にJリーグの規定では「新設及び大規模改修を行うスタジアムについては、屋根は全ての観客席を覆うこと」とあったため、本来ならばここで屋根を整備する必要がありました。
しかし、自治体により新スタジアムを整備する意向が示されたことにより、二重投資を避けるという趣旨で屋根の整備は免除されました。
ところがどっこい、待てど暮らせど新スタジアムが建設される気配を感じません。これにより、ブラウブリッツは2024シーズンのライセンス剥奪という危機を迎えることとなりました。
このスピード感の無さ、さすが高齢化率ナンバーワンの秋田県です。
ライセンス剝奪の危機
幸か不幸か、1990年代中盤のJリーグブーム時に拡張したスタンドは、立見席を含めて約20,000人を収容可能。過去にジェフユナイテッド市原、鹿島アントラーズ、モンテディオ山形の公式戦を開催した経験もあります。
規模は十分J2規格を満たしていたので、照明設備や大型映像装置の新設、ロッカールームやドーピングルームやトイレの改修といった設備面の工事を2019シーズン開幕までに終えました。
今思えば、あのとき屋根を架けておけば良かったような気がします。
「常にその場しのぎで問題を先送り」その結果、最悪の事態に陥る。この国の高齢者の得意技が、こんなところでも遺憾なく発揮されています。
このままだと一生議論をしていることになりそうですね。