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その83 ゼットエーオリプリスタジアム

ゼットエーオリプリスタジアム 市原臨海競技場 メインスタンド 屋根 座席

 

ポイント😟

Jリーグ最低のスタジアム(当時)

 

Jリーグ開幕前、千葉県習志野市の秋津サッカー場をホームとして参戦することを計画していたJR東日本古河でしたが、近隣住民の反対により頓挫。

開幕まで1年を切り、窮地に立たされていたJR古河に手を差し伸べたのが同じ千葉県の市原市でした。

こうして誕生した「ジェフユナイテッド市原」ですが、スタジアムは不評。とにかく評判が悪かった。

住宅地と工業地帯の緩衝地として整備された公園は、最寄り駅から徒歩40分。

また、当時のバックスタンドは数段の座席があるのみで、防音壁ばかりが目に付くその姿はテレビ映りも最悪。嘲笑を誘うほど滑稽でした。

さらにゴール裏席は、逆サイドはおろか手前側でも何をやっているのか全く分からない仮設スタンド。

これでは、どんなに好成績を残しても観客が増えるはずがありません。スタジアムは常に閑古鳥が鳴き、しまいには当時のチェアマンから批判される始末。

2005年、フクダ電子アリーナの完成とともにジェフは隣の千葉市へ移転しました。


日本屈指の工業都市

千葉県市原市は、製造品出荷額全国2位を誇る日本を代表する工業都市です。市内に国内最大級の石油化学コンビナートを抱え、製造品出荷額はなんと4兆円以上!

臨海部には無数の煙突が建ち並びます。

 

前述のように、この公園は住宅地と工業地帯の緩衝地として整備されました。

 

メインスタンドに腰をおろすと、向かって左側に工業地帯が広がります。

 

バックスタンド越しには、首都圏の電力を支える送電線と謎の円柱が目に入ります。

 

向かって右側は房総半島です。

 

ごまめの歯ぎしり

ジェフの移転を阻止すべく、フクダ電子アリーナの完成直前に慌てて増設されたバックスタンド2階席。

あまりの柱の多さに、「神殿」なんて呼ばれてバカにされました。

久しぶりに訪れて気づきましたが、2階の屋根の下にも柱がたくさんあるんですね。笑っちゃいます。

 

もともとあった1階席を柱で埋め尽くして建てられました。もちろん、1階席の視認性は考えられていません。

「酷い」なんてもんじゃない。並外れたセンスの悪さを感じる、絵に描いたようなやっつけ仕事です。

 

裏側は道路があるため、敷地に余裕がないことは理解できます。しかし、こんなものでフクダ電子アリーナに対抗できるわけがありません。

市原市が何をしようが、ごまめの歯ぎしりにすぎませんでした。

 

現在は芝生席

Jリーグを開催していた頃は仮設スタンドが設置されていた両ゴール裏席。お役御免となった現在、仮設スタンドは撤去済みです。

 

中央部分の気になる白い建物は、トイレです。

 

何かと酷評されることの多いスタジアムですが、メインスタンドからの眺めは並。可もなく不可もなくといったところです。

 

屋根の下=見やすい席と考えて良さそうです。

 

さらに付け加えると、メインスタンドより神殿2階のほうが断然見やすいです。

 

ただし奥行きが無いため、早めに席を確保しないと手すりに視界を遮られるはめになります。

 

未だに残るジェフカラー

スタジアムが糞ならアクセスも糞。

冒頭でも述べたように、最寄り駅であるJR「五井」駅から歩いて40分。このアクセスの悪さが、悪評に拍車をかけました。

歩いてみるとやっぱり遠く感じます。

 

駅からの道のりは、ほぼ一本道。

このジェフカラーを突き進めば道に迷うことはありません。よく見ると、ちゃんと黄色の割合が多めの配色をしています。

 

いつ頃描かれたものか知りませんが、往年の姿を思わせるこんなものもありました。

ジェフが去った後も、千葉県内の主要な試合はもちろん、全国レベルの大会の会場となるなど、相変わらずサッカーでの使用頻度の高いスタジアムです。

 

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