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その48 オールガイナーレYAJINスタジアム

 

ポイント😄

スタジアムの常識を覆したスタジアム

 

ガイナーレ鳥取のホームスタジアムは、鳥取市のAxisバードスタジアムですが、練習場は同じ鳥取県の米子市。

鳥取県に縁のない人には、なかなかピンと来ない話ですが、米子市と鳥取市の距離は約90km。東京から90kmというと山梨県の大月あたりです。

ガイナーレはJ3リーグに降格後も、Axisバードスタジアムをメイン会場として試合を開催。このスタジアムは、年に数試合の公式戦と日々の練習に使われています。

練習は米子、試合は鳥取を繰り返す選手やスタッフの負担は計り知れません。

 

そもそも創設以来、ガイナーレが活動拠点にしていたのは米子市です。ところが、Jリーグを目指し始めた途端に軸足を鳥取市へ移してしまいました。

米子市がJリーグの定める基準を満たしたスタジアムを用意できなかったのですから、それは仕方がなかったのかもしれません。

しかし、仕方がないで済ませなかったのが米子市民。

スタジアムが無いのなら、作ればいい。クラブを奪還すべく、スタジアム建設の声が上がりました。

過去にホームスタジアムとして使用していた陸上競技場の改修を求める署名運動をしたものの、米子市にはお金がなく断念した経験があります。

そこで今回集めたのは、署名ではなくお金。寄付金を集めたのです。

そのPR活動の中心にいたのが「野人」のニックネームで親しまれる岡野雅行氏。日本をワールドカップ初出場に導いたあの男、野人・岡野です。

スタジアムに冠する「YAJIN」は、もちろん野人・岡野です。


低予算で実現

完成したのはJ3規格のスタジアム。

通常このようなスタジアムを建設する際には、30億~40億円の資金が必要とされているそうですが、このスタジアムの建設費用はなんと3億円!0の数が一つ違うのですから驚きです。

スタジアムの常識を覆したスタジアムが完成しました。

 

個別席が用意されたメインスタンドとバックスタンド。

 

そしてゴール裏は立見席。

低予算ながら、押さえるところはしっかり押さえられている印象です。

 

臨場感抜群

シンプルすぎるほどシンプルな構造のため、臨場感抜群!というよりむしろ臨場感しかない。だって外壁すら無いのですから。

このスタジアムから臨場感をとったら何も残らないのではないか。そう感じてしまうぐらいの、溢れんばかりの臨場感です。

 

課題はアクセスの悪さ

最寄りのJR「河崎口」駅からは徒歩20分。駅から歩くのは不可能な距離ではありませんが、問題は輸送力の貧弱な鉄道。

1時間に1本、それも1両の車両が来るだけでは話になりません。いくら見やすいスタジアムでも、見に行きづらいスタジアムでは困ります。

米子駅まで歩いて1時間。最寄り駅まで20分かかることや、その後の待ち時間を考えると、米子駅まで歩いてしまった方が早い可能性もあります。

 

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