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その54 平和堂HATOスタジアム

平和堂HATOスタジアム 彦根市陸上競技場 レイラック滋賀 地域チャンピオンズリーグ 観戦記

 

ポイント😫

立派なハリボテ

 

人口約11万3000人、琵琶湖畔に位置する彦根市は滋賀県東部最大の都市です。駅前で凛と佇む井伊直政像が誇らしげです。

「徳川四天王」の一人といわれた直政は、家康の天下統一を軍事・外交面で支えました。

 

同じく駅前に設置されている周辺案内図を確認したところ、残念ながら陸上競技場は見切れていました…

城下町らしく、食い違いの街路が目に付きます。


ネーミングライツを取得したのは地元企業

「平和堂HATOスタジアム」は、2025年に開催される国体のメイン会場となる陸上競技場です。

この陸上競技場のネーミングライツを取得したのは、株式会社平和堂。平和堂は、彦根市に本社を置く総合スーパーです。

 

国体開催に向けて滋賀県は、もともとあった陸上競技場を壊し、新しく造り直すほどの気合が入った工事を敢行しました。

そもそもこのメイン会場の座は、激しい誘致合戦の末に県庁所在地である大津市を蹴落とし勝ち取ったもの。

決定後に会見した彦根市の大久保貴市長(当時)は、「新たな彦根の一ページを飾れるよう先頭に立ってやっていく」と語ったそうです(大久保氏は、2021年に実施された市長選挙において落選)。

さらに彦根選出のある県議は、「国体を機に彦根の注目度が高まる。彦根を滋賀の『おもてなし』の中心にしたい。先人たちに『力を合わせて必ず盛り上げます』と報告したい」と語ったそうです。別の関係者からも、「彦根の歴史が動いた」と言葉が出るほどの、並々ならぬ情熱です。

 

国体開催を機に、商店街のシャッターが再び開くと良いですね。

 

メインスタンドは2層式

2層式のメインスタンド。奥行きがあまりないため、縦に長い印象を受けます。

端から端まで屋根が架かっているのは非常にありがたいです。

 

上層スタンドが被さっているため、風向きにもよるかもしれませんが、通路より後ろは雨の影響を受けずに済みそうです。

 

そもそも前方の席は柵に視界を阻まれてしまうので選ぶ人は少ないと思いますが。

 

意図が分からない

なんでこうなってしまったのかよく分からないバックスタンド。

 

無駄に高い屋根は一体何を意味するのでしょうか。「そんなことある?」って言いたくなるぐらい、ハリボテ感が強めです。

 

座席は設置されるのか、それともこれで完成なのか。

 

案の定、雨が降るとピッチ側も通路も共に半分以上濡れます。

スタジアム建設当初は、Jリーグ入りを目標に掲げるMIOびわこ滋賀(当時)や、レイジェンド滋賀FCの使用を前提としていたのですが、Jリーグに断られたためにこんな意味不明なことなってしまったのですかね。

その後、やっぱりレイラック滋賀が使いたいからクラウドファンディングで照明設置費用を募るという、わけのわからない事態が生じました。

寄付を募るくらいなら、最初からJリーグの定める基準を満たしたスタジアムを建設しもらえば良かっただけの話ですよね。

 

彦根城に見守られながら

ホームゴール裏?後方に見える天守閣は、国宝・彦根城です。

国の宝と書いて国宝。彦根城は、江戸時代に建てられた当時の姿を残す貴重な城です。

 

城からスタジアムは、歩道橋1本でアクセスできます。

 

琵琶湖と城の街・彦根は、観光資源に恵まれているはずですが、街全体が寂れ気味。

かつて城下町として栄えたこの街の復活は、2025年に開催される国体にかかっているといっても過言では無いでしょう。

 

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