ポイント😀
- 何度も挫折
- 雨でも安心
- 風光明媚な保津峡
20年越しの専用スタジアム
パナソニックスタジアム同様に、スタジアムの建設が望まれながら完成までに長い時間を費やしました。
歴史を紐解いてみると、まずは2002FIFAワールドカップの開催会場に京都府が立候補したことが始まりです。
京都府は、城陽市におよそ43,000人収容のサッカー専用スタジアムの建設を計画。
ところが、韓国との共催に決定したことにより開催地を絞り込んだ結果、落選。スタジアム建設計画は白紙となりました。
幸いにも2008年大阪オリンピック招致活動において、新スタジアムがサッカー会場として計画されていたため、規模を縮小しての建設が期待されましたが…
オリンピックは北京に決定。一縷の望みは絶たれ、新スタジアム建設計画は凍結されました。
その後、2003年には京都市横大路に30,000人規模の専用スタジアムを建設する計画が浮上。ところが稲盛氏が私財を投じるというこの計画も、反対勢力の活躍により頓挫。
私財を投じると言っているのに反対勢力が勝ってしまう、京都市の闇深さを感じる出来事でした。
時間ばかりが過ぎていく中で「京都市に頼っている限り、専用スタジアム建設は永遠に無理!」と皆が気づいた結果、府の主導で亀岡市に新スタジアムを建設することが決定。
決定後もなんやかんや妨害は続いたものの、完成したのは秀逸なスタジアム。サッカーファンならぜひ一度は足を運んでほしいスタジアムです。
サンガスタジアムのこだわり
一口に専用スタジアムといっても、スタンドの形状は様々。
フクダ電子アリーナのような楕円形や、サンプロアルウィンのような直線タイプ。また、カシマサッカースタジアムのような2層式や、ユアテックスタジアム仙台のような1層式。
さらに細かく見ていくと、前述のユアテックスタジアム仙台は全てのスタンドがつながっているタイプ、それとは対照的なのが三協フロンテア柏スタジアムのようにそれぞれのスタンドが独立したタイプです。
このように同じ「専用スタジアム」でも、その形は様々。このサンガスタジアムbyKYOCERAが一番近いのは、同じ関西のパナソニックスタジアム吹田でしょうか。
最前列はピッチと平行に一直線、さらに全周が屋根に覆われた2層式と、両者の共通点は多いように感じます。
サンガスタジアムならではのこだわりは、このコーナー席。
丁寧に造りこまれたこの席を、他のスタジアムにも真似をしてもらいたいものです。特に雑な設計が目に付くこのスタジアム。
コーナー席に腰を下ろすと、ピッチ全体を見渡せるため、首を振る回数は少なく済みそうです。
山なりに膨らんだゴール裏席も嬉しいこだわり。厚みのある応援に期待したいところです。
外界から遮断
スタジアムに入ると、外の様子が全く見えません。スタジアムに非日常感を求める人にとっては嬉しい環境でしょう。
もちろん、外部から中の様子を窺い知ることもできません。
大きくせり出した屋根は、雨が降っていることさえ忘れさせてくれます。
京都駅から一本
京都駅から一本で到着可能な亀岡駅は特急電車も停車します。そんな亀岡駅から徒歩3分、日本屈指の駅近スタジアムです。
また、途中で見える保津峡は、幾つもの文学作品にも登場する景勝地。何度でも訪れたくなる、心が躍るスタジアムです。