ポイント⛰
- 寂れた温泉街
- 国体仕様
- 隣接する野球場は超豪華
これでもまだJ3規格
人口だけなら宮城県仙台市に次ぐ東北第二の都市、福島県いわき市。しかしその実態は、合併により面積を拡大した小都市の集まりです。
平成の大合併以前は、日本一広い市として知られていました。ところが、自治体の合併が進んだ現在では特別に広い市というわけではないようです。
寂れた温泉街
最寄り駅となるJR常磐線「湯本」駅は、いわき湯本温泉郷の玄関口です。
ところが、駅前は人通りが少なく閑散としています。日本三大名湯の一つだそうですが、観光地らしい華やかさは毛ほども感じられません。街の元気の無さが気になります。
近い将来、町の主要産業は温泉を活かした観光から駐車場産業に変わってしまうのではないか。そんな気さえしてしまうほどの寂れっぷりです。
2014年にヒットした映画「超高速!参勤交代」の舞台となった湯長谷藩は、現在のいわき市に実在した藩です。
参勤交代に思いを馳せながら、東京から旅をしてみるのもまた一興。この寂れた温泉街も、味わい深いものに見えてくるかもしれません。
駅から歩いて25分
駅からスタジアムは歩いて25分ほど。途中のトンネルでちょうど半分といったところでしょうか。
ところどころに親切な案内があります。これなら道に迷う心配はありません。
ただし、コンビニやスーパーといった類のものは見当たらなかったので、買い出しを考えている人は駅前で済ませておいた方が良いかもしれません。
まだ足りない
市は、いわきFCのステップアップにあわせてスタジアムを改修。ホームゴール裏とバックスタンドに急遽いわきFCカラーの座席を増設、アウェイゴール裏には大型ビジョンが設置されました。
しかし、これでもまだJ2リーグの基準は満たしていません。この改修はあくまでJ3リーグの基準にあわせたもの。
直近8シーズンで7回優勝と、驚異的な勢いで昇格し続けるその強さにスタジアム整備が追いついていません。
それでも、なかなか重い腰が上がらない行政が多いなかで、いわき市の前向きな姿勢はとてもありがたく感じます。
国体仕様
座席を増設し設備面での改善も図られましたが、如何せんベースが国体仕様のため、前時代的なスタジアムであることは否めません。
メインスタンドの座席は全てベンチシート、もちろん屋根なんてありません。如何にも90年代の国体スタジアムです。
増設部分の座席は背もたれが用意されていますが、高さも傾斜も無いため、見やすさという観点では論外です。
とはいっても、日立台やヤマハスタジアムのように、クラブの成長にあわせてスタジアムをアップデートしていくやり方は大好きです。
個人的には、新スタジアムを建設してライセンスを取得するより、このスタジアムが魔改造されることを期待しています。
改修される前はこんな感じでした。
何じゃこりゃ!豪華な野球場
公園内には他にも多くの運動施設が整備されいますが、なかでも野球場は必見です。
内野席だけで15,000人近く収容可能と、サッカーならJ1規格に匹敵する超豪華な野球場です。
大きな照明塔が6つ、スコアボードもフルカラーLED方式と、改修を終えたグリーンフィールドも真っ青の高いスペックを誇ります。
そもそも球技場の「フィールド」に対して野球場は「スタジアム」ですから、お金のかけ方も気合の入れ方も全然違うようです。
また、グリーンフィールドと同じタイミングでネーミングライツが導入され、野球場の愛称は「ヨークいわきスタジアム」となりました。
こんなに立派なスタジアムにも関わらず、裏側に回りこむと簡単に中を覗けてしまうのはご愛嬌といったところでしょうか。
それはグリーンフィールドも同様です。