ポイント🙄
- 衰退著しい室蘭
- 道内屈指のサッカーどころ
- 現在は青色のトラック
雰囲気は悪くない
2023年9月より日本製鋼所M&E株式会社によるネーミングライツを導入。年額550,000円の5年契約だそうです。
「○○パーク」と言われると、公園全体の名称のように感じてしまいますが、この名称は陸上競技場だけを指しているようです。
また、公園内の他施設もネーミングライツを導入していますが、契約企業も年数もバラバラ。陸上競技場以外は地名を削られてしまいました。
公共施設の所在や機能が分かりづらくなる名称ってどうなんですかね。
北海道の南西部、内浦湾(噴火湾)の東端に位置する室蘭市は、明治の初め頃は北海道の寒村のひとつでした。
その後、炭鉱から鉄道が敷かれ石炭の一大積出港として栄え、明治末期に製鉄所と製鋼所ができたことにより、「鉄の町」として急成長を遂げていきます。
日本の富国強兵を支えた室蘭でしたが、重化学工業の衰退とともに都市も衰退。人口のピークは1969年の約18万人、現在はその半分以下の約8万人まで減少してしまいました。
衰退を止められない室蘭に、未来はあるのでしょうか…
室蘭観光で真っ先に思い浮かぶのはホエールウォッチング。あとは夜景とカレーラーメンぐらいですかね。
ちなみにホエールウォッチングの期間は6月から8月と案外短めです。
入江運動公園は駅から数分の至近距離にあります。あまりにも近すぎるため、駅と運動公園の間は道路しかありません。
公園入口の大きなサッカーボールが見えたら陸上競技場もすぐそこです。
このボールが示すように、室蘭は道内屈指のサッカーどころ。1990年代は、室蘭大谷高校(現在は北海道大谷室蘭高校)が当たり前のように北海道代表として、全国高校サッカー選手権に出場していました。
ところが、2000年以降は旭川実業高校や札幌勢に押され気味。2022年度の高校選手権北海道予選も、準決勝で北海高校(札幌市)に敗れました。
運動公園内には港町を意識したであろうものが点在します。
メインスタンド外観も、船を模したように見えます。
訪れた当時は赤褐色のトラックでしたが、2024年より青色のトラックに改修されました。
屋根があるのはメインスタンド中央だけ。
海風が強いこのスタジアムで、雨に打たれたら最悪です。もしそんなことになったら、良くも悪くも一生忘れないサッカー観戦になりそうです。
バックスタンドは元々芝生席でしたが、コンサドーレ札幌のJリーグ昇格後に座席を設置しました。
しかし、嵩も傾斜も芝生席時代のままなのでしょうか。この席はできれば避けたいところです。
芝生席の両サイドスタンドの見づらさは言わずもがな。
最後にこの地でコンサドーレ札幌の公式戦が開催されたのは2011年6月。
その時はまだ、この色褪せた看板は元気だったのでしょうか?なんだか、衰退著しい室蘭を象徴しているかのような色褪せ具合です。
運動公園の案内板もボロボロ…
ネーミングライツ導入を機にリニューアルされていれば良いのですが。
海と山に囲まれた室蘭。サッカー中継時も、スタジアム周辺の港や山の映像から始まることが多かった気がします。
見づらくて窮屈。Jリーグ史の中でも屈指のダメなスタジアムですが、どこか趣があり、嫌いになれない。不思議なスタジアムです。